社会人として生きていくための本です

『入社1年目の教科書』

岩瀬大輔 著
ダイヤモンド社(2011年)
経済経営学科 佐藤 正勝 教授 推薦図書)


 

社会人になったら、身に付けるべきことは、沢山ある。特に、心の持ち方、仕事の処理の仕方、周りの人々との関係などである。大学に入学したら、すぐその準備を始めよう。本書の内容は、例えば次のようなものであり、その準備にぴったりである。

 

『その1:何があっても遅刻はするな』

授業に、ちょくちょく遅刻や欠席をする学生がいる。しかし、社会人でこれをやってはいけない。なぜなら、「だらしないイメージを植え付けると、周囲からの信頼を得られず、チャンスをもらえず、自分の能力を発揮する機会を自ら放棄することになる」からである。

 

『その2:仕事は復習がすべて』

授業内容について、復習をしない学生がいる。しかし、びっくりするなかれ、復習は社会人になってからも、特に必要である。まず、仕事中にメモを書き、読み返して復習することによって、学びや気づきを「定着」させることができる。次に、この定着という作業の積み重ねによって、自分のスキルが蓄積していく。スキルを沢山身に付ければ付けるほど、強い人間になることができる。なぜなら、転職等があっても、そのスキルを新しい職場で発揮することで生きていけるからである。

 

『その3:新聞は2紙以上、紙で読め』

現代の学生は、新聞を読まない。ネットで簡単に、見ることができるからである。しかし、ネットでは、通常興味のあるものを中心に見る。しかし、新聞には、自分に興味のないものも、載っている。これが大事である。世の中では何が起こっているのか、広く知ることができるからである。例えば、仕事の相手方の興味は、自分とは異なる。仕事相手と信頼関係を築くには、自分の興味以外のものも知っておき、相手の心に食い込み、取引を成功に導くことが可能となる。

 

学生必読の書である。

 

 

2023年8月
経済経営学科 教授 佐藤 正勝

一般図書
[請求記号:159.4/I]

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