「もしも」に備えるのではなく「イツモ」を意識して防災と向き合う

『地震イツモノート : キモチの防災マニュアル』

地震イツモプロジェクト編 ; 寄藤文平絵
ポプラ社(2010年)


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東日本大震災から7年。皆さんの防災意識はどう変化しましたか?どこかで大きな災害が起こると、人々の防災意識は高まります。でも、時間が経つと関心が薄れていくのが世の常です。

本書は、「防災を日ごろから意識することが大切だ」ということをわかりやすく、また実践しやすく書かれています。
1995年の阪神・淡路大震災で被災した方の震災当時のリアルなキモチや工夫などが、その深刻さとは真逆の「ゆるっ」としたイラストで表現されているので、なんだか肩ひじ張らずに「スルッ」と頭に入ってきます。

「地震大国日本」と言われますが、「日本の面積は世界の面積の400分の1。そこに世界の地殻エネルギーの10分の1が集まっている。」と聞くと、地震は特別なことではない、起きても仕方ない…と何だか諦めてしまいそうになります。
でも、だからこそ、“防災”を「もしも」といった特別なことと捉えず、「イツモ」生活の中に、「キモチ」の中に意識しておくことが大切なんだと教えてくれます。非常時、人は平常心でいられないのが普通です。多くの人が本書を読み、【イツモ型防災】(=イツモ地震のある国に住む。イツモだから、特別じゃないから、平常心。)を実践できるようになれば良いなと思います。


♥東日本大震災を機に、「地震イツモノート」の中の「地震直後」の章と「避難生活」の章をサイトにて公開。A4サイズのシートに再編集された内容を無料でダウンロード可能。
地震イツモノート サイト(http://www.jishin-itsumo.com/category/note/)


2018年3月
情報メディアセンター K.S

一般図書 [請求記号:369.31/J]

一般図書
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