東日本大震災からの復興を促すレジリエンス思考

『震災川柳』
『へこんでも折れないレジリエンス思考』


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この3月、川口短期大学と埼玉学園大学の卒業式が行われます。例年の式と一つ、大きな違いがあります。2011年(平成23年)3月11日(金)の東日本大震災のあった年に埼玉学園大学へ入学した学生が卒業するということです。当時、入学した学生の中には、高校時代までを東北で過ごしており、正に、被災した学生もいます。被災を乗り越えて、川口短期大学と埼玉学園大学に入学した学生の当時の声を載せます。

川口短期大学の女子学生(平成25年度卒業)・・・「福島の実家が被災しました。2週間、水道、電気、ガス、全て止まりました。寒くて、寒くて、家族でひとまとまりになって寝ました。あのときは、入学式に行けないと思った。入学さえもできるのか分からなかった。いま、入学できて、本当にうれしい。」

埼玉学園大学の男子学生・・・「仙台にすんでいて、家の中の物が落ちてきたり、壊れたりして、ひどい状態でした。埼玉に来たら、皆が普通の生活をしていてショックを受けました。あっちとはぜんぜん違ってて。いろいろな人から、地震のことを聞かれました。」

卒業式を前にして、本人のがんばりも、あの状況下でお子様を大学へと送り出してくださった親御様のお力添えにも感謝しております。

被災地では、今でも復興への努力が続いております。微力ながら復興の一助となることを願って2冊の本を紹介します。


『震災川柳』

南三陸「震災川柳」を出版する会著
JDC出版(2013年)

一般図書
[請求記号:369.31/M]

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避難民、復興を支援する人たちによって読まれた川柳を紹介した本です。心に残ったうたを紹介します。

「一ヶ月 電気なくとも 明け暮れた」
「水汲みと 物資もらいで 今日も暮れ」

この2つからも大変な状況がうかがい知れます。

「大津波 ババのへそくり 泥の中」

泣きたいような気持ちをユーモアで包んで表現しています。へそくりで孫におもちゃを買ってあげるつもりだったのでしょうか。

大変な状況下の中でも、皆が絆を深めながら助け合い、励まし合う様子が伝わる一冊です。是非、読んでください。


『ヘコんでも折れないレジリエンス思考』

小玉正博著
河出書房新社(2014年)

一般図書
[請求記号:498.39/K]

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本学教授の小玉先生の著書です。レジリエンスとは、最近よく耳にする言葉です。プロサッカー監督・佐々木則夫氏とともに「レジリエンスジャパン」と書かれたポスターを見た人もいると思います。本書はレジリエンスをわかりやすく解説するとともに、高める方法を丁寧に教えてくれています。東日本大震災という大きなダメージから回復するには、正しいレジリエンスの高め方が必要です。もちろん、日常生活でも、落ち込んだとき、ショックを受けたとき、そこから回復する力が必要です。

学生のみなさん、ぜひ、本書を読み、レジリエンスを高めましょう。今、落ち込んでいなくとも、レジリエンスを高めておくことによって、将来への予防になります。

 


2015年3月
人間文化学科 准教授 藤枝静暁

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