人間関係も人生もシンプルに考え、悩みを消し去るヒントを与えてくれる

『嫌われる勇気』

岸見一郎・古賀史健著
ダイヤモンド社(2013年)


“ありのまま”の自分として生きる

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アドラー心理学に関連する本は最近良く売れているようです。その中でこの「”嫌われる勇気” , 岸見一郎・古賀史健著, ダイヤモンド社, 1620円」は、タイトルも刺激的な、ブームの先駆けの本であり、2013年12月に発刊された後から2014年8月末で40万部のベストセラーを続けているようです。

内容は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)です。それを「青年と哲人の対話篇」という物語形式にてまとめています。ソクラテス風の対話型の本で、とっつきは良くはないのですが、じっくりと自分の身近な問題に引き寄せて考える思索本としてとても優れている本です。「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的なもうひとつの“答え”を提示します。

読んでいく上で注意すべきことはあります。短絡的な理解を抑制するには、一部だけで全体を理解した気にならずに、「本当だろうか?」と疑問を持ちつつ、自分でしっかりと最後まで読み込むことが必要です。原理は簡単ですが実践は難しいので、良く理解していて実践している人にコーチをしてもらいながら読み解くことができれば望ましいでしょう。さもないと、疑問がどうどうめぐりになって、視界は晴れずに、真の理解が妨げられる可能性が高まります。対話型で精読するテキストとして適する本と思い、今期の拙ゼミのテキストの一部で使用しています。


2014年12月
経済経営学科 教授 豊島 雅和

一般図書
[請求記号:146.1/K]

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